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オーナーのKei、スタッフのNana、友人、カフェに訪れるお客様が登場人物となり繰り広げられるエピソードの数々、過去から現在、そして未来へと続く不思議な記憶の鏡を通して、ファンタジーでミステリアスなストーリーが、非日常と隠れ家的な癒しをお届けします
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123rd Episode 『遠くボストンの風に【Think the wind in Boston 】』
【お散歩日和】 空気はすっかり冷えて寒い冬の匂いがする朝、窓際の席には陽の光が降り注いでいる 「今日は良い天気ですわね」 「お陽様が当たっている所は暖かいけど、風は冷たいわ」 「ランチまでには少し時間があるから、今の内にRomiさんもコーヒーど... -
122nd Episode 『希望の光【Silver lining】』the final
【何をどうしたって、運命ってのは】 「さっ、淹れたてをどうぞ」 「うん、いい香りね、ねぇ、そろそろかな?」 「あら、そうですわね、丁度、飛び立った頃でしょうね、朝、空港から電話があった時は、元気そうでしたわね」 「とうとう行っちゃったか」 「... -
121st Episode 『時は流れて【The time goes by 】』
【美味しいコーヒー飲みにおいでよね】 「展示会はどうでしたの?」 「綺麗なグラスや食器が沢山あって、回りきれませんでしたよ」 「そう、そんなに沢山の出店があったのね」 「お疲れ様です、Nanaの荷物を持って来たんですが」 「あらあら、Shintaroさん... -
120th Episode 『ケーキは人を繋ぐ【Cake brings us】』
【カスタマイズか、いいかもしれないね】 「今日のパーティーの主役なんだから、片付け手伝わなくて良かったのに」 「大丈夫です、それに、まだ帰りたくなかったし」 「さぁ、お疲れ様でした、もう、こちらへ来て休んで下さいな、暖かいコーヒー淹れますか... -
119th Episode 『乾杯!【Cheers!】』
【え! この花束、ケーキなの?】 夕陽が駆け足で街の影に隠れて行く 「さっ、着いたよ」 「Shintaroさん、駐車場いっぱいだね、今日、忙しそう、一番奥しか空いてないね」 (一番奥の駐車場を空けておいたんだよ、カフェは電気を消しているはずだから、近... -
118th Episode 『迎え入れる瞬間(とき)【The moment to welcome】』
【このケーキ、センス良いよ】 「こっちの方は、ほぼ、準備は終わりましたよ」 「あら、Renさん、そしたらグラスや食器類をカウンターに出すお手伝いして下さるかしら」 「もちろんですよ、オーナー」 嬉しそうにカウンターの中へ入りオーナーの横でおしゃ... -
117th Episode 『パーティーの準備【Preparing for the party】』
【得意の聞こえないふりだ】 看板には臨時の営業時間のお知らせがアナウンスされている 「もうお花の準備は出来てるからね」 「Katsuさん、ありがとうございます、Nanaは今日はいつもより遅めの時間で来る事になってますから」 「うん、わかってるよ、サプ... -
116th Episode 『旅立ちのエール【Farewell party】』
【送る人たちの寂しさも】 「でも、よく受け入れてくれたわね、Shintaroさん」 「そうですわね、Nanaの決心も堅いようですから、引き留めても無理だと思ったんでしょうね」 「Nanaはもう来週発つの?」 「それだったら今週末に旅立ちパーティーでもしまし... -
115th Episode 『本当に運命の相手なら【If we’re really destined】』
【綺麗に終わりにしよう】 流れる景色が秋色に変わったのが夜でも感じられる街の景色、Shintaroさんが長袖の裾を少し折り曲げている 「風がひんやりするね」 「うん、あのね、ちょっと話したい事があって」 「うん、ここじゃ話しにくい事?」 「そんな事な... -
114th Episode 『決意の旅立ち【Departure of determination】』
【強くなりたい】 その日の夜、仕事を早めに切り上げたMiyuさんとオーナーKeiが二人並んでカウンターに座っている 洗い物をしながらちらちらと二人を見るNana 「もう、二人でそんなにじっと見ないで下さいよ」 言葉は無く、ただ、黙ってコーヒーの香りに包...